Japanische Klassiker mit Furigana
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
Lesen Sie おばけの正体 (おばけのしょうたい) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.925 Zeichen · 145 Bildschirme
第一一五項 自己催眠的狐惑
されば、酒もまた狐の一種であるゆえに、余はこれを酒狐と名づけたいと思う。
第一一五項 自己催眠的狐惑
東海道箱根山上にて狐惑の一事を聞きしことがある。それは今より三十四、五年前の出来事で、余が箱根滞在中に起こった事実談である。元箱根村より箱根町の間は、樹木茂りて昼もなお暗きほどなるが、そのころここに悪しき狐が住んでいて、日の暮れた後に通行人を誑惑するという評判があった。ある日、箱根町の油屋が近在へ油売りに出かけ、日暮れて薄暗くなったときにその場所を通りかかり、己は油を持っているから狐が邪魔するかも知れぬと思い、四方を見回している間に、藪の中より数十頭の狐が飛び出しきたり、大道をふさぎて進むことができぬ。油屋は己の所持せる油がほしいためであろうと思い、かつぎたる油桶を地に置き、ひしゃくにてくみ出して油の尽くるに至るも、狐は道を開いてくれぬ。そこで油屋も当惑し、この上は平身低頭して頼むよりほかに仕方なしと思い、頭を地につけ三拝九拝して、道を開かれんことを狐に願っていた。チョウドこのとき、町内の二、三の者が通りかかり、油屋の挙動の奇怪なるを見、近づきて大声を発し「油屋、油屋」