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Japanische Klassiker mit Furigana

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おばけのしょうたい

おばけの正体

井上 円了

Lesen Sie おばけの正体 (おばけのしょうたい) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.925 Zeichen · 145 Bildschirme

Aozora Bunko

第一七項 怪火の巨魁

この報告によれば、蜘蛛火は隕星なること明らかである。世間のいわゆる怪火は、隕星、電気、燐火等を見て、これに種々の名を下すのが多い。

第一七項 怪火の巨魁

筑紫の不知火といえば、なにびとも知らざるなく妖怪中の巨魁であるが、先年、熊本高等学校の教員は海中の虫ならんと思い、海水をくんで試験を施してみたれども原因不明であった。ある人の説には漁火であるといい、その証拠を記載したものがある。その記事によれば、不知火といえるは、かたもなきいつわりごとである。昔よりその名は高く伝わり、実地見た人も多かれども、みないつわりに欺かれてその実を知らぬのである。これは熊本県八代郡の海辺鏡村などより、漁猟に出でたるものの漁火に相違ない。彼らは旧暦八月朔日のもうけ魚を取らんために出かけるから、七月の晦日の夜に見ゆるのである。その夜は、かの村人もこれを竜灯と唱えて、イザ竜灯に出かけんと申し合わせて漁業に出るということだ。それを遠くより見る人が不知火と名づけたるのである。この説は、その郡のことを知れる某氏が、村民より聞きたる事実談なれば疑うところはない。されば、いにしえの天皇のみそなわして岸につきたまいしも、この漁火ならんかと思う。