Japanische Klassiker mit Furigana
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
Lesen Sie おばけの正体 (おばけのしょうたい) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.925 Zeichen · 145 Bildschirme
第四一項 和歌山市の怪事
見張りの巡査いずれも目を皿のごとくにして見つむれば、こはそもいかに、ツルは赤黒きチヂレ毛を逆立て、目は異様に輝き、あたかも一寸ばかりも飛び出したごとく、口をキリリと結んで庭の片隅に赴き、飛鳥のごとく砂をつかむやいなや、屋内目掛けてバラバラッと投げ込んだ。アトはケロリとしてニヤリと破顔一笑、やかんをさげて台所に入り来たり、そこにそろえてあった巡査の表付きの下駄ヒョッとつかんだ形相のものすごさ、さすがの巡査も、ゾッと身の毛が立ったという。
かくして、ツル女をきびしく取り調べの結果、ついに化け物の正体を現し、手品の種が分かったということだ。前に掲げた方は、恨みを晴らすとか悪戯の心から出た所業であるが、この鹿児島の出来事は、一種の発狂的に属するものである。余はこれを投石狂と名づけておいた。すなわち病的作用である。
第四一項 和歌山市の怪事
今より二十三、四年前のことなるが、和歌山市外のある民家で種々の怪事起こり、あるいは石を降らせ、あるいは物がなくなる等ありて、和歌山市のものにて現場へ探検に出かけしところ、本人の頭へ灰をかぶせられ、驚きおそれて帰り、余にその説明を頼んできた。