Japanische Klassiker mit Furigana
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
Lesen Sie おばけの正体 (おばけのしょうたい) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.925 Zeichen · 145 Bildschirme
第五項 夜中の大怪物
第六項 亡者の泣き声
と申したので、はじめて正体が分かって安心した。遇って見れば、彼は真っ黒の油紙を頭より全身へかけ着ていた。これが余の目に熊のように見えたわけである。よってそのとき、「化け物の正体見れば脚夫かな」とよみたるも滑稽であった。
第五項 夜中の大怪物
自分の実験談のほかに他人の話を紹介したいと思う。余が先年、ある学校に寄宿せしに、同窓の一人土肥某が、夜十二時過ぎ室を出でて便所に行く途中、廊下のそばに大怪物の無言にて立ちいるを見た。なにぶん暗黒にして、その状態をつまびらかに認むることできず怪しんで、これに向かい「汝、なにものか」と問いかけたるも、一言の答えがない。さりとて、逃げ去らんとする様子もない。よって大いに志を決し、これと勇ましく格闘する覚悟にて、あらん限りの腕力をふるい、大喝叱咤してその怪物に取り掛かり、一突きつき飛ばしたれば、ガサンと音がしてすぐたおれた。よく見れば鬼にもあらず賊にもあらずして、炭俵の二俵相重なり、廊下の一隅に高くなっていたことが分かり、図らずも自ら吹き出したという話がある。
第六項 亡者の泣き声
先年の『読売新聞』に、東京両国回向院の墓場の間に、亡者の泣き声を聞きたる話が出ておった。