Japanische Klassiker mit Furigana
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
Lesen Sie おばけの正体 (おばけのしょうたい) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.925 Zeichen · 145 Bildschirme
第八項 勝海舟先生の実験談
第九項 怪物、火光を発す
第八項 勝海舟先生の実験談
事柄は維新前の出来事なれども、勝海舟先生より直接に聞いた話がある。むかし先生の書生時代、夜半過ぎに東京牛込区市ヶ谷の谷町を通られたことがある。この場所は、近年は人家相並んで市街をなせども、むかしは真に深山幽谷の趣があった。ことに夜十二時後となっては、全く人影もない場所である。しかるに、深林の間に青白い婦人が、無提灯にて立ち止まっているのが見ゆる。これを認めたる勝先生は、血気最もさかんなる青年時代なれば、定めて狐狸か魔物の変化ならんと思い、一刀の下に打ち倒さんと決心し、刀に手をかけつつ近づきたれば、先方より声をかけ、「恐れ入りまするが、ドウゾ道を教えて下され」というから、よく事情をただしてみれば、その怪物は新宿遊郭の娼妓にして、楼主の虐待にたえかね、夜中ひそかに逃げ出したのであったとの話を聞いた。
第九項 怪物、火光を発す
夜中の光り物につき種々の怪談があるから、その二、三をここに紹介しましょう。福島県のある郡役所に奉職せるものの話に、友人とともに夜中旅行せしことがあった。そのとき野外に、数丁を隔ててはるかに火光を発している所がある。