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Japanische Klassiker mit Furigana

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おばけのしょうたい

おばけの正体

井上 円了

Lesen Sie おばけの正体 (おばけのしょうたい) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.925 Zeichen · 145 Bildschirme

Aozora Bunko

第五三項 亡者の偽物

第五四項 幽霊の変形

第五三項 亡者の偽物

広島にて、ある家に幽霊の姿を現し、髪を乱し白衣を着たるものが忍び込み、「ワシはこの家の亡者である。死したれど行くべき所へ行けぬから、このとおり迷っているのだ。ドーゾ、十円の金を墓場へ埋めてもらいたい。さなければ、毎夜幽霊になって出てくる」と申す。そこでその家では、金は惜しいけれども、幽霊のおそろしさにはかえられぬと思い、明日墓場へ埋めて置こうと約束をして、翌朝そのことを親類に相談したれば、「よろしい。われわれが引き受け、果たして幽霊かどうかを見届けてやろう」と申し、その夜二、三人、墓場の近くに隠れていた。間もなく幽霊が墓場に金を埋めてあろうと思い、掘り出しに出かけて来た。いよいよ幽霊の正体を見届けんと待ち構えたる人々、急に飛び出して捕らえてみれば、全くの盗賊であったとの話も、広島県客中に聞いたことである。

第五四項 幽霊の変形

これに類したる話を、越後高田に滞在中にも聞いている。同所の春日町にてかなりの財産ある家で、一人の娘と母親のみにて暮らしていたものがある。その娘が病死した後、夜ふけて全身に白衣を被り、亡者の形を装い、その家へ忍び入り、老母の枕頭に立ち、「われはこのごろ死んだ娘である。