Japanische Klassiker mit Furigana
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
Lesen Sie おばけの正体 (おばけのしょうたい) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.925 Zeichen · 145 Bildschirme
ば、こればかりはそのままに見捨て置くわけには参りませぬ。むしろ、重箱のすみを楊子でほじくるように、隅から隅まで迷心の大掃除をいたし、もって人をして安心させてやりたいものであります。余はこれを迷信退治と名づけます。
諸君よ、今日は文明日新とか教育普及とか唱えながら、迷信の雲が依然として愚民の心天をとざしているのは、なんと申してよろしかろうか。世の天狗を気取っている学者や教育者に、おたずね申してみたいではありませぬか。麻疹の流行に際し、入り口に「鎮西八郎為朝宿」と題して、わが家には病気入ることできぬものと信じおるがごとき、隣家の失火に際し、主人自ら鎮火の祈祷を行い、ついにその家とともに焼け死ぬに至りたるがごとき、学校建築に際し、村会の第一問題は、鬼門方位の吉凶を議するがごとき、実にあきれ果てたる次第ではありませぬか。故なくして医師を取り換え、故なくして奉公を見合わせ、故なくして結婚を断り、故なくして親戚と絶交し、故なくして妻と離縁し、故なくして住居を転じ、故なくして家屋をこぼち、故なくして旅行をやめ、故なくして約束を破る等、多くはこれ迷信より起こりております。