Japanische Klassiker mit Furigana
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
Lesen Sie おばけの正体 (おばけのしょうたい) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.925 Zeichen · 145 Bildschirme
世間の学者はとかく高きを見てひくきを忘れ、近きを捨てて遠きを取るの風ありて、迷信、妖怪のごときは大いに実際上の利害あるにもかかわらず、かかる卑近のことに心を用うるは、学者の体面を汚すように思っております。また、一般の教育者は読本、算術の日課を授くるに汲々として、他を顧みるのいとまなきがごとく、たまたま閑隙ありて講学に志すものは、さほど実際に急切の関係もなきヘルバルト氏の学理を探求するをもって、教育家の能事終われりと信じ、愚民迷信の熱度四十度以上に超過せるも、さらに知らざるもののごとくに気楽を構えております。また、普通の宗教家は木魚を鳴らして伽藍を守り、死人を迎えて引導を渡すをもって、僧家の本分を尽くせりと思い、はなはだしきに至りては、檀家の機嫌を取りて、受納をふやさんことのみに心を用うるがごとき、あさましきものもあります。たまたま学事に篤志のものあれば、三界唯心とか一心三観とか、高尚の理屈ばかりを唱え、「唯識三年倶舎八年」などと気長のことばかりをいい立てて、さらに時弊に応じて教義を調合する匙加減を知らざる風情であります。ゆえに近年、教学ともに振起勃興せるにもかかわらず、民間に下りて見れば、積年の迷信依然としてその勢力をたくましくし、もって教育の進路を遮り、宗教の改良を妨ぐること、日一日よりはなはだしくなる