Japanische Klassiker mit Furigana
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
Lesen Sie おばけの正体 (おばけのしょうたい) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.925 Zeichen · 145 Bildschirme
第八八項 写真上の幻影
一同、写真を眺めてひたすら怪しみおる由。
と見えていた。余はかつて、そのことを写真師にたずねてみたるに、写真師が申すには、「一度写したるガラスをよくみがかずして再び写しとるときは、先影の朦朧として形をとどむることがある。これ、もとより偶然の出来事なれども、あり得べきことなれば、決して不思議とするに足らぬ」と申しておる。その後また、ほかの写真師にたずねたれば、「写真師の技術にて、かかるボンヤリしたる影をたやすくこしらえることができるから、決して奇怪とするに足らぬ」と答えておる。
第八八項 写真上の幻影
先年、東京深川区富川町、中村某方にて撮影せる写真に怪しの姿が写れるより、死したる人の霊が仮に現世へ現れたるものなりと評判立ちしために、実地探検した人がある。その写真は素人の手際で、光線のぐあいはなはだつたなく、かつその場所は南方より強き光線の来たる日本室であった。その室内に神棚があって、その棚の上に厨子があり、その中に五十銭銀貨大の霊鏡をかけ、その前に相馬焼の湯飲みと真鍮製の灯明台がある。この三個の物体が、あたかも人の形をなしておるように見ゆ。すなわち、霊鏡が頭となり、湯飲みが胴となり、灯明台の正中の光線が手先となって、南方より入る光線がこれに反射して、朦朧たる人体ようの影が写真中に現れたのであることが分かった