Japanische Klassiker mit Furigana
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ロザリオのくさり
ロザリオの鎖
永井 隆
Lesen Sie ロザリオの鎖 (ロザリオのくさり) von 永井 隆 (ながいたかし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.351 Zeichen · 213 Bildschirme
この仕事にあたった者は主に神官と仏僧とでしたが、その宗論の中には思わずふき出すほどのものさえあります。どうしても改心しないものだからお定まりの拷問がどこでも始まりました。そのうちの一つ長州萩の岩国屋敷の雪責めの話――
山中村落の二十二歳になるツルという娘がおりました。父は津和野に送られてついに牢内で死んだほどの固い信者で、その血を受けたツルもまた動かない信仰をもっていました。彼女は十八日間毎日毎日白州に呼び出されましたが、その信仰は微動だにしない。ツルは役所の庭の石の上に座らされていました。
「お前は日本人でありながら、日本の神さまを馬鹿にして西洋の神さまを信心している。いくら言って聞かせても改心しないから、もう日本の着物も着せない。日本の食物も食べさせぬ。日本の土地にもおらせぬ。外国に出て失せろ。しかし日本の土をふむことは相ならぬ。この石の上からすぐ宙に飛んでゆけ」
そんなことも言われました。
「そんなことはいくらわたしでもできませぬ」
と、言いますと、役人は、
「庭の石を一つ貸しておくから、その上に座ってとくと考え直してみろ」
と言って着物をすっかりはぎとり玉はずかしい乙女の肌をいやらしい視線の的にさらさせました。