Japanische Klassiker mit Furigana
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ロザリオのくさり
ロザリオの鎖
永井 隆
Lesen Sie ロザリオの鎖 (ロザリオのくさり) von 永井 隆 (ながいたかし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.351 Zeichen · 213 Bildschirme
火種
わらび
天井はすなわち一枚のトタン屋根そのものであったが、古物だから釘孔がいちめんにあいていた。月の夜にはそれがまるで星ぞらのように美しかった。
火種
十一月の終わりからしぐれが降る。かまどは入り口の外に石を集めて仮にきずいたが、屋根をかむせておらぬので、雨が灰もたき木もぬらしてしまい、火は燃えつかない。マッチがなかなか手に入らぬので火種を絶やしたら一大事だ。肉体的に泣く。ほほを伝う冷たいのがしぐれの雨で、あたたかいのが涙であった。そうして、しょんぼり雨の中にしゃがんでいたら、向こうの丘の防空ごうの住まいから娘さんが、たいまつを打ち振りながら走って来てくださった。やがて、かまどの下は勢いのよい音を立てて燃え上がり、小屋の中のカヤノが手をたたく。向こうの娘さんは雨の中を首をすくめて走り帰る。
わらび
原子爆弾のあとがほかの爆撃のあとと異なる点のひとつは至るところ平均した厚さに灰と瓦と焼け残りの雑品が積み重なっていることである。土蔵とか樹木とかがあちこちに残ったり畑はそのままだったりというのではない。土蔵だったあとも畑も等しく灰などで十五センチくらいおおわれている。