Japanische Klassiker mit Furigana
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ロザリオのくさり
ロザリオの鎖
永井 隆
Lesen Sie ロザリオの鎖 (ロザリオのくさり) von 永井 隆 (ながいたかし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.351 Zeichen · 213 Bildschirme
それは「性」は便所にふさわしい問題だという考えです。言いかえると、けがらわしいもの、いやしいもの、下品なもの、恥ずべきものだとしている常識です。──あなたもそう思ってるほうじゃありませんか?──おや、くすくす笑っていますね。それがまちがい。笑うべき問題でもないですよ。性の本質について、もっとまじめに考えなきゃいけません。それはあなたが今ここにいるという事実を考えただけでもわかるはずです。あなたが存在している。この世に生まれ出た、というのはあなたの父母の性のいとなみの結果でしょう? あなたはこれを笑いますか? これをけがらわしきものとして、さげすみますか? 父母の子たることを恥じますか?
あなたの体は尊いものだ。潔いものだ。尊いものを産んだ行為は尊いはずです。潔いものを造った場所は潔いはずです。
ごらんなさい、今あなたが持って来てくださったこの花を。桜の木において最も美しいのは、この花ではありませんか? 花はすなわち性器です。夏の葉桜、秋の紅葉、冬は枯れつつ地味な桜は、性のいとなみなすをわずか五日か十日の間だけ、かくもうるわしく、かくも気高く装うのです……あれ、あそこに揚羽ちょうが舞っています。