Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ロザリオのくさり

ロザリオの鎖

永井 隆

Lesen Sie ロザリオの鎖 (ロザリオのくさり) von 永井 隆 (ながいたかし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.351 Zeichen · 213 Bildschirme

Aozora Bunko

久しぶりの珍味だった。私の五体にも力が出るだろう。私は村田君の友愛をつくづくありがたく思った。

さて食べ終わってみると私の皿には大きな骨が残っている。子供たちの皿の骨は少ない。──私だけがたくさん食べたのだった。それを見てはっと思った。はっと思ったら心が落ち着かなくなった。なるほど、この魚は病人の私のために贈られたものだから、私が多く食べるのが当然かもしれない。村田君が私の病気をよくするために苦心惨憺ようやく手に入れた魚だから、ほかの元気な者に食わせてはせっかくの苦心に対して申しわけない、とも言えるだろう。しかし……それで果たしてよいものだろうか?──子供が骨をひっくり返してまだ肉を探している。

私はさらに、いわしの配給すらめったにない市民の食卓を思った。……人々はいま飢えている。社会のため、国のため働く人が飢えている。発育盛りの子供が飢えている。それだのに、廃人の私が腹いっぱい食べてよいものであろうか? 社会のため、国のため何の役にも立たぬ穀つぶしの私がこんなごちそうを食べてよいものであろうか? しかも正規の配給ルートによらぬ一級品の大魚を──