Japanische Klassiker mit Furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme
因果の種
しかる後、心に積る悩みは固まって憂鬱となるおそれがある。
私はまったく酒によって心よき前後不覚の味を得てみたいと思う。あるいはまったく酒なき世界が現れてほしいものだと考えることもある。飲める者とのめない者とがこの世に共存するのは情けない。しかしながら酒なき食卓は火の気なき火鉢ではある。
因果の種
誰も同じことかも知れないが、どうも私はほんのちょっとした絵を仕上げる場合でも必ずそれ相当の難産をする。
楽しく安らかに玉のような子供を産み落としたという例は、皆目ないのである。
その難産を通り越すか越さないかが一番の問題である。越せばとにかく絵は生まれる。越さない時は死か流産か、あるいはてこずりとかいうものである。
難産が習慣となっている私にとっては、たまに軽い陣痛位で飛び出したりすると、いかにもその作品に自信が持てないのである。情けないことである。
それで難産で苦しんだ時の絵は必ず上等で、玉の如き子供であるかというに、それが決して左様でもない。ただ妙な関係で絡みついてしまって一と思いに殺してしまうわけにも行かないところのものが生まれりなどするのである。
本当のお産だってそうだ。