Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ならしげざっぴつ

小出楢重随筆集

小出 楢重

Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme

Aozora Bunko

閑談一年

私の本心が踊ってくれないのであった。私の食道の中には先祖代々親ゆずりの長煙管が魚の骨の如くつかえているのを私は感じとうとう踊りの稽古は辞退した。如何に動くものに興味を持つとはいいながらも私はあらゆるテンポが静まり返っていた私の故郷の日本もまた忘れ得ないのである。時々われわれがどうかすると東洋回顧をして見たくなるのもあまり動いているとくたびれるので時に飲み込んでいた祖先の煙管を取り出してちょっと一服がして見たくなるのではないかとさえ思われる。しかしながら私たちの次にはきせるとは一体何にかと訊く少年が現われているらしい気がするのである。

閑談一年

一月、新年の遊客、三々五々押し寄せる日多し。石炭をストーヴへつぎ込むことはこの月の仕事である。石炭代が多少気にかかるけれども、まあいいだろうという気になる。籠居してモデルを描く。

二月、画室の前の空地の枯草の下をほじくると、若草の頭がすでに用意されているのに驚く。

三月、まだうすら寒い陽光である。でも近くの池の底に沈んでいる空缶や茶碗の破片の間に赤腹がのろく動いているのを眺める。心のぬくみ少しづつ動くを覚える。