Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ならしげざっぴつ

小出楢重随筆集

小出 楢重

Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme

Aozora Bunko

私はこの時計台とその洋館をいつも立ち止って観賞するのである。赤い煉瓦づくりであり二階の両側にはブロンズの人像も決して拙いものではない。時計台の上には美しき笠がありその周囲にはシャンデリヤの如くレースの如き美しき装飾が施されている。時計の文字もまた古風であり、古めかしき音によって今なお、時を知らせつつある。

私の子供の時分には、大阪に二つの高塔があった、これは天王寺五重の塔とは違って、当時のハイカラな洋風の塔であった、一方は難波にあって五階であり、一方は北の梅田辺りと記憶するが九階のものだった。九階は白き木造で聳え五階は八角柱であり、白と黒とのだんだん染めであったと思う。私は二つとも昇って見た事を夢の如く思い起す事が出来る。

つい二、三日前、バスの中である老人の大工がこの五階について語り合っていた、昔はもっさりしたものをこさえたもんや、あの南の五階はお前、八角のといいかかった時タクシと市電が衝突の混雑を発見して大工は話頭を転じてしまったため、その由来を聞く事が出来なかったのを私は頗る残念に思った。

消滅した建物では、堺筋の南方今の新世界の辺りかと思うが、多分それは商業クラブとか何んとか呼ばれた処の円屋根を持った白い建物があった。