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Japanische Klassiker mit Furigana

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ならしげざっぴつ

小出楢重随筆集

小出 楢重

Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme

Aozora Bunko

さて、現代画家でもっとも高く、もっとも多くの自作をもっとも手広く売り拡めんがためには、金持ちの応接間はことごとく上がり込むだけの勇気と、手打ちうどんの如き太き神経を必要とするだろう。自分で絵を作り価格を考え、外交員ともなり、自個の芸術的存在を明らかにし、その作品のよろしきものだという証拠の製造もやるといえば、まったく精力と健康も必要だろう。それで本当にいい作品が出来れば幸いだが、天は二物を与えずともいわれている。

それらの健康と太き神経なく、金持ちの応接室と聞いただけでも便通を催すという潔癖なる神様で、パトロンも金もなかったら、この現代ではいかに善き作品を作っても、作れば作るほど、食物が得られない。さてパトロンなるものも左様に多く転がって存在するわけでもなく、万一あったとしても、それはかの愛妾達がする体験を画家もやってみねばならないことであり、神経が尖っていれば辛抱は出来ないだろう。

近頃、研究所へ通う多くの画学生達や展覧会への相当の出品者達で本当に何もかもを打ち捨て、絵に噛りついているという人達の存在がいよいよこの世では許されなくなって来たものであるか、必ず何か他に余業を持っている人達が多くなって来つつある如く思える。