Japanische Klassiker mit Furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme
鑑査の日
そこには石造の橋が境界の谷間に架かってあって、その上には、兵隊さんが一人立っていました。イタリアだけあって、その辺にはもうギターを持った老人の物乞いが何か歌っているのでした。(「みづゑ」大正十二年一月)
鑑査の日
会場へ搬入された夥しい絵が、女達の手によって十枚位ずつ、われわれの前に運ばれて来る、そしていいのは予選の部に入る、何としても見込みのないのは落ちてしまうのだ。
なかなか思ったほど、世の中には隠れた天才とか、奇蹟的に優れたものとかいうものは、やはり沢山はあるものではないのだ、一目見るとすぐわかる程度のものが多いのである。
今年なども随分、一目でわかる程度のものが多かったのでまったく少し厭になったこともある。何枚見ても、何枚見ても一向われわれを喜ばせてくれないのだ。審査員という役目は絵を落とす役目では決してないのだと私は思っている、いい絵を探し出す役目を勤めているのだ、だから少しでもいいものが現れるとわれわれは喜ぶのだ、いいものが続々と現れ出す時は、皆が椅子から総立ちとなるものだ、まったくわれ知らず立ち上がってしまうものだ。そして目付きが輝くのだ。