Japanische Klassiker mit Furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme
八月六日出の、吉延さんからのハガキだけは落手した。
通信を望むよ。電報は一度かけるのに百フラン、一寸二十円程かかるので、あまり沢山うたずに、ケンヤクして、三休橋宛に一つだけ打った。何れ後便にて。
ゴテゴテしている処へ、新聞なぞ見た事ないので日もわからぬ。
九月二十七日 巴里より
やっと、今日は巴里の一人歩きをやって見た。乗合自動車へ一人でのって見た。昨夜、美川君のうちで手製のめしをたいて貰って、牛肉でよばれた。いい家だ、三階で三間程ある。日本でだったら大変なものだ。あまり話し込んで遅くなったので、そのまま泊り込んでしまった。
美川君は来年の三月の末頃に、アメリカ経由で帰るそうだ。丁度僕の帰ると同じ時せつに日本へつく事になるらしい。僕は三四月頃の船を注文するつもりだ。三ヶ月前に注文すればよいそうだ。それより早くは帰るかもしれんが、遅くはならぬ事は確かだ。巴里の絵なぞは一向につまらないものが多い。僕が日本で考えていた通りだ。来月の末頃まではいろいろの展覧会などがあるから、巴里に居て、それからドイツへゆく。
美川君もるすになるといけないから、やはり日本人クラブの上記の方がよろしい。