Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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やまをおもう

山を思う

石川 欣一

Lesen Sie 山を思う (やまをおもう) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.814 Zeichen · 157 Bildschirme

Aozora Bunko

いて、そこで氷をたゝき割って足場を作りながら山を登るのです。どうかして足をすべらした時などこのアイスアックスで、滑り落ちるのをふせぐという、大切な道具です。それで山登りをする人は、まるで武士が日本刀を大切にするように、アックスを大切にし、ステッキには常にアマニ油をぬり、鉄の部分はピカピカ光らせておきます。この放送の原稿を書きながら、私のアックスはどんなになっているかと思った所が、物置のスミの方に蜘蛛の巣にまみれ、赤く錆びているのを発見しましたが、これでは山のお話をする資格はありません。

ところが、先程申したシュタイグアイゼンも、このアイスアックスも、とにかく堅い氷に突きさゝるように出来ているものですから、余程取扱いになれていないと危いのでして、転んだはずみにおなかにつきさゝったり、足に怪我をしたりします。ですから、このような道具を使用する高い山へ行くことは、先ず専門家にまかせておく方が無難だろうと思います。登る登ると申しましたが、山のテッペンで一生を送るのでない以上、山をおりるのにも同様の道具が必要になり、而も技術的に申しますと、下山の方が登山よりはるかに困難で危険な場合が多いのです。