Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.193 Zeichen · 131 Bildschirme

Aozora Bunko

切符のことで世話を焼かせたから、と国男さんには云った。が私の心持では、春江ちゃんと二人きりで聴く心持を感じたのだ。或、薄薔薇色の雰囲気。

けれども、春江ちゃんの大きな、色彩の強い様子と、国男さんの黒い制服を着た、あまり美しくない様子とを頭に浮べたら、寂しい変な心持がした。

◎

昨晩、廊下での印象の種々。

日本人が、外国人と一緒に居て、外国人より賢そうに、精神に満ちて居るらしく見えることは、極く稀れと思う。特に女性同志の場合。体の大きさの差ばかりでなく、頭の中の大きさの何かで、対手の女の人を小さく、いたわり、半育ちの人間対手のように振舞って居ると感じる。

女性の顔の美しさ。いろいろあるが、三十前後の人には観音のような容貌が好ましい。成熟した美しさ、実った重さと内に籠った力、凝っと静かに深く、懼れず物でも人でも見、而もその視線に些の害心も含まれない眼差し。

何故此那ことを思ったかと云うと、廊下に集って居るきらびやかな婦人の多くが、顔の皮膚のつややかささえ見えない程白粉をぬり、それも蒼白く、毛は縮らし、眼は落付きなくキョロキョロ動かして居る有様を見、不自然な、暢やかでない苦しさを味ったからだ。