Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.193 Zeichen · 131 Bildschirme
十月十三日
途中停電し、九段下で一時間以上待った。
母上と Okabe 氏との感情。母上の自己を主張することの強い、感情的なところ、若々しい独断的なところが岡部氏にとって魅力あるのか。彼は、西村先生の娘で彼女があること。自分も興味ある方面の先覚者であったと云うことで、母と同年代に生れなかったのを寧ろ不思議と思う位、運命のつながりを感じると、云うと話される。もっと家庭に入れて貰い、お母様と呼ぶような親密さが欲しいとのこと。彼女は、四十、五十に殆ど近い女性の落付いた心持と、彼女の裡で未経験な恋愛的雰囲気の予感とで、私の目には、人らしい、しおらしい、同時に畏ろしい動揺にある。暫く黙って何かして居ると思うと、「本当に岡部さんはロマンティックだね」とか、「一体どう云う心持なのだろう。面倒くさくなってしまう」などと我知らず口に出される。林町から帰って来たら、その印象が私の心持を妙に沈ませ、夜、涙を流させた。
岡部氏夫人佐和子劇しい嫉妬家で夢中になり、彼に怪我迄させるとのこと。私の直覚は当った。特に夏会った時に執拗なわるい感を受けたのだ。
自分で縫った着物、ちゃんちゃん総て十三点、女子学習院に送り、都下の警官への配給へ志ばかりの助力をする。