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Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.193 Zeichen · 131 Bildschirme

Aozora Bunko

五月二十日

その恐怖を自覚し、自分の心に恥るところがあった。私の弱さ、不徹底さを此一瞬心を貫いた恐れが最もよく現して居る。頭で考え、平静で居られることに対し、先に胸の方がドキリとする。

女性の故に亢奮し易いのか、弱いからビクッとするのか。

感情が強くなって居ないと感じた。

全人格を包む力が、要するに欠乏して居るのだ。

五月二十日 晴

昨夕の夕刊に、外人を人質として捕えて山塞に籠った土匪と、外交団、支那政府との交渉顛末が出て居たが、なかなか問題は複雑で、劇的胚種に豊んで居る。

土匪は、先ず支那官軍の包囲をとかせ、三年間土匪全軍の生活費を支給することと、正規軍の一部として自分等を認めよと云う要求を出して居る。

自分達の常識で正鵠な判断は致し難いが、土匪は、馬賊に倍する残虐と、偸盗、殺戮を恣にすることで知られて居る。

一方、支那政府として、外交団の悪感は買いたくない。それには土匪の申出でに絶対服従をしなければならない。それでは余り無理が通りすぎ、悪例を遺すことになるだろう。きかなければ、幾人かの無辜の外人が、云うに堪えない虐殺に会うだろうことは明々白々の事実である。