Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme
能弁にまくし立てる女を、ヒョイと覗いて驚きました。
いつぞや平次の留守宅へやって来て、覚え帳を盗んだ上に照れ隠しに銀簪の曲者の手掛りを聞いて行った、あの凄いほど美しい中年増に紛れもなかったのです。
しかし平次は、人混みの中へ十手を閃かして、真昼の盛り場を騒がせるような事はしません。
手拭を出して、ちょいと頬冠りをしたまま、なおも人垣の間から、奇怪な女の一挙一動に、何物をも見尽さずには措かない眼を注ぎました。
もう一つ驚いたことに、よくよく見ると、茣蓙の上に並べた大小様々の金物は、悉くと言ってよいほどこの界隈で盗まれた品ばかり、それに銀流しをかけて、ズラリと諸人の前に並べたのは、底の知れない横着さです。
この中には、青銅の香炉もあり、蝋銀の置物もあり、名作の鍔や目貫は言うまでもなく、ひどいのになると、真物の小判や小粒さえも交っている有様。それへ一々銀流しをかけて鍋の片やら、薬缶の蓋と一緒に並べたのは、実に人を喰ったやり方です。
平次は、すっかり興味をそそられて、その辺から去りもやらず、ほとんど半日銀流しの美人を見張りました。夕方、人通りが少し疎らになると、女はバタバタと店を仕舞って、件の贓品やらガラクタやらを竹籠の中に投り込み、大風呂敷に包んで背負った上、茣蓙を丸めて小脇に、馴れた様子でスタスタと柳原の