Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

「…………」

「八、あまり騒ぐんじゃないよ、そっと行って、裏から呼出して、十手のガン首でも見せて、河童の塩瓶を引っくり返してみな、中から、今朝拾った小判が二枚か三枚出て来るから」

「ヘエ――」

「その上うんと脅かして、昨夜から今朝へかけて、横山町をうろうろしていた人間がなかったかどうか、訊いてみるがいい」

「ヘエ――」

ガラッ八は一句もありませんでした。平次のカンの素晴らしさに圧倒されて、そのまま飛出しましたが、間もなく、旋風のように飛んで帰りました。

「どうした、八」

「塩漬の中には小判なんかありませんよ。河童の見世物は、死んだ犬の子を乾し固めたんで」

「国府は?」

「それを訊くと元は町人で、煙草だけは贅を尽したから、落ぶれても馬糞煙草は喫めねえ、――と言やがるんで、その口の下から女房も、うちの人は酒を飲まないから、せめて煙草の贅をさせているんですよと――顎を突き出しましたぜ。もっともそう言う女房は少し飲っていたようで、亭主の国府に張合って、朝から濁酒でも呻ったんでしょう」

「八、そいつは本当か」

「本当にも嘘にも、作の入れようがねえ」

「財布の中にも塩瓶にも金がなきゃ、そいつは思いの外大物かもしれない、一両拾ったなら判るが、香具師がただの道楽で国府は変りすぎる、来い八」