Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おばけのしょうたい

おばけの正体

井上 円了

Lesen Sie おばけの正体 (おばけのしょうたい) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.925 Zeichen · 145 Bildschirme

Aozora Bunko

神奈川県中郡秦野地方の習慣として、盆の十三日の晩より三日間、毎夜祖先のお墓へ参詣し、碑前にて麦からを燃やす例あり。今を去る五年前、例の墓参をなし、碑前にて麦藁を燃やし始めしに、不思議や、墓所の後ろなる大きさ二抱えに余る古木の欅、高らかに経をよみ始めたり。されば、あまたの墓参人にわかに騒ぎ立ちて、世には不思議なこともあるものかな、欅が経をよむとはいかにも不審なることぞと寄り集まり、さらに耳をそばだてて聞きしに、なるほど経をよむ声聞こゆ。しかして、麦藁のますます盛んに燃え、パチパチとはぜるに従い、いよいよ大音を発してよみけるに、たちまち人の噂ひろまり、欅が経を唱うるぞと、われもわれもと来たり聴くもの、あたかも縁日のごとし。また、小店を張るものもあるに至れり。ようやく盆も過ぎければ、早速世話人ら集会をなし、相談のうえ欅をきることに決議ととのいたり。さて、杣をしてきらしめしに、その切り口より血潮は滴々と流れ出でたり。ますます不思議に不思議を重ねて、しきりに樹のきれるを待ちおりしに、やがて倒れたるを急ぎ見れば、欅のうしろに縞蛇の腹部より切断したると、熊蜂の大いなる巣とありたり。