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Japanische Klassiker mit Furigana

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おばけのしょうたい

おばけの正体

井上 円了

Lesen Sie おばけの正体 (おばけのしょうたい) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.925 Zeichen · 145 Bildschirme

Aozora Bunko

第六二項 白昼の幽霊

第六二項 白昼の幽霊

先年、越後『長岡日報』に妖怪に関する人々の実験談を掲げ、その中に埼玉県下の幽霊談の一項が載せてあった。

埼玉県榛沢郡新会という村で、白昼幽霊が出るとの評判が起こったことがある。その幽霊は白衣を着て頭がなく、身体ばかりで宙宇を舞い行くので、出る刻限は午後一時ごろより四時ごろまで、快晴の日に限るという、わがままな幽霊であった。最初、畑中へ農事にいったものが二、三人で見つけたのが、農具を打ちすてて一散ににげかえり、青くなって飯もろくろく食べずに、二、三日病気づいたという騒ぎ。それから話がだんだんひろまって、五、六里四方の大評判。中には弁当持参で幽霊見物に出かけて来る人もあった。さて、その幽霊の正体を調べてみると、そこに白壁の倉がある。西は松原のつづきで、松の木陰をもるる太陽の光線が白壁へ映って、ちょうど首なしの人形のようで、それが颯々風の吹くたびに動くので、飛び回るように見えるのだ。二、三丁隔ててこれを見ると、いかにも評判どおりの妖怪だが、そばへ近づくと見えなくなって、全くそれと気が付かないのであった。

かかるつまらない幽霊が、世の中には堂々たる大幽霊となって伝わるのが多い。