Japanische Klassiker mit Furigana
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おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
Lesen Sie おばけの正体 (おばけのしょうたい) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.925 Zeichen · 145 Bildschirme
第九六項 二十六夜待ちの説明
しかるときは、その家に凶事ありとて大いに恐るることになっている。その由来はシナに始まりて日本に伝わり、民間にて往々聞くことである。その起こる原因を知らざるものはいかにも不思議に思い、凶事の前兆予告のごとく考うるけれども、これ物理的自然の現象にして、決して怪しむに及ばぬ。もしその専門学者の説明によれば、蒸し物を釜の上に置くときは、その蒸し物が冷ややかなるために、釜中の湯よりのぼる蒸気が急に凝結して消えうするにより、その場所をみたさんために、空気が外より蒸し物の中に流れ込む。しかるときは、水蒸気の凝結が減ずるようになり、したがって空気の流入もやみ、ついで水蒸気が下より蒸し物の中に流通し来たり、再び水蒸気は急に凝結して、外より空気の流入を招くに至る。かくのごとく順次繰り返して、間断ある水蒸気の消失が波動を起こし、釜内の気体をして振起せしむるために、釜鳴りを生ずるに至るとのことである。さすれば、不意に釜鳴りが起こっても、決して恐るるに及ばぬ。
第九六項 二十六夜待ちの説明
俗に二十六夜待ちと称して、陰暦七月二十六日夜、月の出ずるに三体同時に上ると申し、これを三尊の来迎と名づけ、ものずきの人はわざわざ海上へ舟を浮かべて拝みに出ずるが、一個の月が三体に見ゆるとは実に不思議である。