Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おれはにじゅうめんそうだ

おれは二十面相だ/妖星人R

江戸川 乱歩

Lesen Sie おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 194.415 Zeichen · 391 Bildschirme

Aozora Bunko

「あっ、いけないっ、こちらへやってくるっ。」

井上君がさけびました。

青黒い液体が、怪物の舌のように、ズーッと、こちらへのびてくるのです。親指のつめぐらいの小さなカニが、何千何万とあつまって、ゴソゴソと、こちらへはってくるのが、まるで液体のように見えるのです。

二少年は、いきなり、その部屋からにげだし、ドアをしめて、ひらかないように、おさえました。

青黒い液体は、津波のように、ドアのむこうがわに、ぶっつかってきました。ドアがグーッと、弓のようにしないます。おそろしい力です。

「あっ、ごらん、ドアの下から、ながれだしてくる。」

井上君が、またさけびました。

ドアの下に一センチほどのすきまがあります。小さなカニどもは、そのすきまから、こちらへ、はいこんでくるのです。青黒い液体が、ドロドロと、ながれてくるようなかんじです。

二少年は「ワッ。」とさけんで、にげだしました。むちゅうで、廊下を走っていきますと、ドアのひらいた部屋がありましたので、その中へとびこんで、ドアをピッタリしめました。

青黒い液体が、ここまでながれてくるのには、時間がかかるでしょう。もし、流れてきたら、窓から庭へとびだすつもりです。