Japanische Klassiker mit Furigana
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おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
Lesen Sie おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 194.415 Zeichen · 391 Bildschirme
やみの中の手
壁いっぱいの本だなの、本のあいだから、やせほそった人間の手が、ニューッと出てくるのではないかとおもうと、水をあびたように、背中がつめたくなってきました。
やみの中の手
パッ、パッ、パッ……、たった一つの電灯が、またたきをするように、消えたり、ついたりしました。
はじめは、ゆっくり、またたいていましたが、やがて、だんだんはやくなり、パチ、パチ、パチ……、ほんとうに、怪物がまたたきしているようです。
小林君は、おもわずいすから立ちあがって、身がまえをしました。おそろしい、ばけものでもあらわれてくるのではないかと、思ったからです。
電灯がまたたくたびに、部屋の中のいろいろなものが、動くような気がします。
むこうの壁に、たてかけてあるミイラの棺のふたが、半分ひらいて、そこから白いきれが、幕のようにあらわれています。ミイラの頭の上から、かぶせてあるきれが、はみ出しているのです。
その白いきれが、風もないのに、フワフワとゆれ動きました。
ミイラが、動き出したのでしょうか。いまにも、ああ、いまにも、黒いミイラが、あのふたを、もっとひらいて、こちらへ、歩き出してくるのではないでしょうか。