Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おれはにじゅうめんそうだ

おれは二十面相だ/妖星人R

江戸川 乱歩

Lesen Sie おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 194.415 Zeichen · 391 Bildschirme

Aozora Bunko

」

と、いつまでも、気味わるく、ひびくのです。

こちらにいた少年たちは、びっくりして、立ちあがりました。

「井上君、気でもちがったのか。日本の山のなかに、トラがいるはずはないじゃないか。」

小林団長が、しかるようにいいました。

「ほんとだよっ。おばけのトラだあ。金色のトラだあ。ホラ、あそこから……。」

少年たちは、ありったけの懐中電灯をつけて、井上君のゆびさす、ほら穴をてらしました。

ああ、ごらんなさい。その六つの、まるい光のかさなりあったなかへ、おそろしいものがヌーッと、姿を、あらわしたではありませんか。

大きなトラです。ぜんしん金色の大きなトラです。そいつが、まっかな口をひらき、白い牙をむきだして、十メートルほどむこうから、ノソノソと、こちらへやってくるのです。ああ、もう七メートルになりました。五メートルになりました。

「グルルルル……、ウォーッ。グルルル……、ウォーッ。」

ダイヤのように、光った目が、グッとこちらをにらみつけ、まっかな口が、いまにも、かみつきそうです。

少年たちは「ワーッ。」といって、さきをあらそって逃げだしました。しかし、もとのほうへ逃げれば、そこには、深い深い岩のわれめがあるのです。