Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.229 Zeichen · 389 Bildschirme
ピンの落ちる音も、大きな波紋のようにひびくという静寂の形容はこういう息づまる瞬間のことを言うのでありましょう。
唇を真っ白にした左京、かすれた声をあげて、もう一度、
「峰丹波先生が、当道場のあるじに直られることについて、むろん、誰一人として異議を唱える者はないであろうな?」
「いいや! おれは不服だ! おれは不承だ!」
地の底? 地獄の釜の下――陰々たる声が……。
とてもはやかった、そのときの一同の動作は。
パッと弟子どもが片膝をたてた刹那、なかからあいたんです、鎧櫃の蓋が。
お蓮様は、うしろざまに手をついて、今にも失神せんばかり――萩乃はかたわらの侍女の手をグッと握って、はりさけそうに眼をみはっている。
「何者だッ!」
叫んだ丹波、とっさに腰を浮かすと同時、引きつけた大刀の柄に大きな手をかけながら、
「出入口に締りをしろッ!」
門弟のほうへ向かってあわただしい大声。この相手は何者にしろ、道場から一歩も出さずに、押っ取りかこんで斬りふせてしまおうというので。
「ワッハッハッハ、だいぶおもしろそうな芝居だったが、イヤ、この狭いなかに身をかがめておるのは、丹下左膳、近ごろもって窮屈しごくでナ」