Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.229 Zeichen · 389 Bildschirme

Aozora Bunko

六

不憫な者だけに、ときどきこうして沈みこむのであろうと、お蓮様とお美夜ちゃんの二人は、ひとしおやさしくいたわる。

それがまたお梶の身には、火責めにされるよりもつらいので。

とうとうたまらなくなったお梶、ある夕方、突然、グッとお蓮様のたもとをおさえて……。

六

宵の口から、ポツリと落ちだした雨。

山の天気は変わりやすく、アレ! 雨かしら? と思ううちに、一山ゴウッととどろきわたって、大粒な水滴が、まるで小石のように縁先の笹の葉をうち鳴らす。

沛然。

それに雷さえも加わったものすごさに、お蓮様はあわててたちあがり、

「お美夜や、手を貸してちょうだい。お梶はあんなに、ふさぎこんでばかりいて、このごろは、笑い顔ひとつ見せない。かわいそうだから、使いだてるのも遠慮しましょう。いい子だからお母ちゃんといっしょに、この雨戸をしめましょう」

「ほんとに、お梶はどうしたの? 母ちゃん。今もお台所にすわって、こうやって泣いているわよ。その悲しそうな声ったら……」

とお美夜ちゃんは、長いたもとで自分の顔をおおって、泣くまねをして見せる。

「サアサ、それよりも早く雨戸を――ホラ、こんなに雨が吹きこんで」