Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.229 Zeichen · 389 Bildschirme
四
人に頭をさげられつづけて、生まれてからこの自分の頭をさげたことのない対馬守、ここを先途と、平蜘蛛のようにペコペコお辞儀をしている。
四
言葉は通じないのだから、一風宗匠は平気だ。
「何をこの殿様は、てを合わせてわしを拝んだり、しきりにおじぎをしたり、ハテ、変なことをするお人だ」
と言いそうに、あっけにとられて対馬守をみつめている。
人に頭をさげる感じは、生まれて初めて。どうもあんまりいいものじゃアない。対馬守はムカムカしてくるが、いくらおこってみたところで、相手はやっぱりニコニコしているに相違ない。
それよりも。
なんとでもしてこの一風から、こけ猿真偽鑑定の法をきき出さねばならぬ。宗匠のほかにそれを知っているものは、この世に一人もないのだから。
おまけに。
そのかんじんかなめの一風宗匠、百二十歳の老体でこのたびの東海道中は、かなりむりだ。衰弱は日に日に目だつばかり。もし今夜にもポッかり逝かれでもしては……。
と思うと対馬守、気が気でありません。
青くなったり、赤くなったり、
「宗匠、三遍まわってワンと言えば、それもしよう。いかなる望みもかなえて進ぜるから、サ、こけ猿の目印を……」