Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.229 Zeichen · 389 Bildschirme

Aozora Bunko

三

自分がそんなことを言えば、それがどんなに強く相手の胸にひびくかも考えないで。

「アラ、あんなことばっかり……」

お露が、両手で顔をおおって、指のあいだからじっと源三郎をみつめたとき、縁にむかった障子がガラッとあいて、

「源三エ、みやげだ。ソレ受け取れッ!」

左膳の片手に押されて、はなやかな風のように、バタバタと部屋へはいってすわったのは、萩乃……。

左膳もその横手に、ガッキとあぐらを組んだが、お露は、もうはじかれたように逃げだして、その姿はすでに室内になかった。

三

あらっぽい左膳の友情……。

萩乃は、その左膳に押されて、くずおれるように座敷へはいったとき、むこうのふすまのかげに、チラと赤い帯の色が動いて、誰か若い女が出て行ったようす。

逃げるようにお露の去ったのを萩乃は眼ざとく、眼のすみで意識しながら、たえてひさしい源三郎の前に、お屋敷育ちの三つ指の挨拶。

「源三郎さま、おひさしぶりでございます。あなた様は、もうどうおなりあそばしたかと、お案じ申しあげておりましたに、よくまア御無事で――源三郎さま、おなつかしゅうございます」

やっとひとりの女が去ったかと思うと、また一人。