Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.229 Zeichen · 389 Bildschirme

Aozora Bunko

七

こけ猿の茶壺を片手に、蒲生泰軒、考えこんでいると、それに眼をつけたチョビ安、頓狂声をあげて、

「ヤア、あたいと父上が、一生懸命にまもってきた壺。こないだ父が、どこからか持ってきたのに、どうしてここにあるんだい」

「シッ! 大きな声を出すな。この壺は、それとは違う」

「イヤ、同じ壺だ。あたいには、ちゃんと見おぼえがあらア」

「これ、この壺のことをかれこれ申すなら、左膳を助けに行ってはやらぬぞ」

「アラ、チョビ安さんだわ。チョビさんだわ」

声を聞きつけたお美夜ちゃんが、家から走り出て来て、

「安さん! あんた、まあ、よく帰ってきたわねえ」

「オウ、お美夜ちゃんか。会いたかった、見たかった」

なんかとチョビ安、いっぱしのことを言って、お美夜ちゃんの手をとろうとすると、ハッと何事か思いついた泰軒先生、

「コラコラ、チョビ安とやら、ただいまはそんなことを言うておる場合ではあるまい。生きうめになった丹下左膳を助け出しに……」

「オウ、そうだ! お美夜ちゃん! いずれ、つもる話はあとでゆっくり――小父ちゃん! さあ、行こう」

「待て!」

と泰軒先生、お美夜ちゃんのそばにしゃがみこんで、