Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.229 Zeichen · 389 Bildschirme

Aozora Bunko

十一

きかれたときにお美夜ちゃんは、やっとのことでお蓮様をつきのけて、パッと泰軒先生の腰にとびついた。

「あたし、こんなよその小母さん知らないわ」

わッとお蓮様が、大声に泣きふすと同時に、

戸外にひと声、

「そうれ見ろ!」

この言葉を残して、作阿弥の駕籠は地を離れた。

十一

「何をいうんです、お美夜! こうしてお母さんがお迎いに来たのに、そんなことを言う児がありますか」

お蓮様は半狂乱に、手をのばして、またもお美夜ちゃんをだきとろうとする。

「いやよ、いやよ! あたいの考えていたお母ちゃんは、そんな恐ろしい人じゃないわ、知らない小母ちゃんがやってきて、母ちゃんだなんて言ったって、誰がほんとにするもんか。イイだ!」

「まあ、なんて情けないことを! 今このおひげの小父さんがおっしゃったように、わたしは今までおまえを構いつけずにおいたのは、それはもう、いろいろとつごうがあってね。いえ、思うとおりに事が運んだら、いずれは嬢やとお父様を道場のほうにお迎えしようと……ほんとうにいつまでも、こんな裏長屋に置こうとは思っていなかったんですよ」

作阿弥の駕籠を送って、長屋の人たちは、ゾロゾロ竜泉寺の通りに行列をつくってゆくらしい。