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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.229 Zeichen · 389 Bildschirme

Aozora Bunko

そこで。

この人柱になるべき者をとらえるために、関所を設けて、長柄の役人が詰めているところへ、たまたま通りかかったのが垂水村の岩氏という人。

「なんの騒ぎです」

と人々にきいた岩氏は、よせばいいのに、

「ははア、それはなんでもないことじゃ。袴に継ぎのある者を見つけだして、それを人柱にすればよい。なんと名案であろうがな」

と言った。

いいだしたものが当たるというのは、よくあることで、袴のつぎとはおもしろい思いつきだというので、一同がめいめいの袴をあらためてみると。

なんと! 岩氏自身の袴に横継ぎがあった。で、否応なしにつかまえられて、岩氏はこの長柄川の人柱にされてしまったのです。

この岩氏の娘に、非常な美人があった。父の弔いに大願寺を建て、一生孤独で終わろうとしたのだったが、その並みならぬ容色にこがれて言いよる若者のうちで、ひときわ熱烈なひとりの情にほだされて、河内の禁野の里に嫁したのです。

しかし、父の最期にこりて、口はわざわいのもととばかり、かたく口をとざして唖でおしとおしたので、いくら惚れた男でも、これでは人形といるようでおもしろくない。

結婚解消……となって、女は垂水の実家へ送り帰される途中――。