Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんきだんクラブ

奇談クラブ(全)

野村 胡堂

Lesen Sie 奇談クラブ(全) (しんきだんクラブ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.139 Zeichen · 208 Bildschirme

Aozora Bunko

新奇談クラブ

朗らかなローマンス

法学士の私が乞食に堕ちた

朗らかなローマンス

「皆様のお話は、面白いには相違ありませんが、少し陰惨過ぎて、胃の腑の為には宜しくなかったように思います。其処へ行くと私の話は明るくて、朗らかで、お伽話のように浪曼的ですが、決して小説や作り話ではありません。悉く今八郎さんの仰しゃる、切れば血の出るような事実談です。私が経験したことを私が話すのですから、これほど確かなことはありません」

第七番目の話の選手水島三吾は斯う言った調子で始めました。仙波興業株式会社の若い取締役で、利け者と評判を取った男ですが、打ち見たところは、思想家などによくある、少しばかり皮肉な感じのする、聰明そうな好い男です。

法学士の私が乞食に堕ちた

驚いてはいけません。

この私――水島三吾――が、身を持ち崩して、一度乞食の仲間に入って居たことがあります。

大学を出たのは二十四の春、職業が無くてブラブラして居るうちに、続け様に両親に死なれたのですから、お小遣だけを潤沢に持った私が、何んな事になったか、お察し下さることは容易でしょう。

泥棒と詐欺をやらないだけ、あらゆる出鱈目と放蕩を仕尽した私は、三年経たないうちに、財産ばかりでなく、名誉も信用も、自尊心も人格も、何も彼も綺麗に失くしてしまったのも無理のない事でした。