Japanische Klassiker mit Furigana
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しんきだんクラブ
奇談クラブ(全)
野村 胡堂
Lesen Sie 奇談クラブ(全) (しんきだんクラブ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.139 Zeichen · 208 Bildschirme
名前は弱い武者修業見たようですが、人柄はまことにいきな一九三一年型の好青年紳士です。
「私は江柄三平と申します。鉄工場に技師をいたして居ります。腹の底からの機械士で、小説や物語を作る才能は絶対に持ち合せませんから、此の物語も正真正銘の事実で、今さんのお言葉を仮りて言えば、切れば血の出るような真実性とやらは、フンダンに持って居る積りであります。――いや、事実か事実でないか、本当の事は私にも解りません。兎に角、思いもよらぬ事から、十一代前の祖先、当時三百石を食んだ、旗本江柄三十郎宗秋の書き遺した記録を発見して、あまりの不思議な物語に、私自身すっかり面喰って居る次第で、今晩此の席で申し上げるのも、実は皆さんに聞いて頂いて、こんな奇怪なことが、本当にあるものかどうか、それを判断して頂き度い為であります」
話は大分大袈裟です。奇談には馴れ切って居るクラブの人達も、江柄三平の真剣な態度には、思わず引き入れられて聞耳を立てました。
「率直に申し上げると、私の祖先の江柄三十郎宗秋と言う旗本が、明暦年間、その頃八百歳以上になる美女と契ったというのであります。十八歳の間違いではありません。