Japanische Klassiker mit Furigana
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しんきだんクラブ
奇談クラブ(全)
野村 胡堂
Lesen Sie 奇談クラブ(全) (しんきだんクラブ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.139 Zeichen · 208 Bildschirme
を持って居ります。
褒※(「女+以」、第3水準1-15-79)とか飛燕とか楊貴妃とかは、充分美しくはあったでしょうが、悉く不気味な妖婦で、中には人間らしくない性格をさえ持って居るのがあります。併し私の妙子は、性格的にも至って明るく、少し無鉄砲で、生一本で、優しくて、臆病で本当に十三の小娘のようにナイーヴなところがありました。
妙子の前生涯が不純だったのは、私に取っては何よりの慨きでしたが、幸いな事に妙子は、九八郎にすっかり愛想を尽かして、二度ともう帰ろうとしないばかりか、その話を一寸でもすると、ヒドく憂鬱になる様子でした。
が、巽九八郎と私達とは、これ切りでキッパリ手切れになったわけではありません。
丁度一週間目に当の巽九八郎が、自分で私を訪ねて来たのです。
かなり不愉快な努力でしたが、弱腰を見せると、何を言い出すかわからないと思ったので、私と妙子と二人並んで逢ってやることにしました。打って変った妙子の幸福そうな様子でも見せたらすっかりあきらめて帰るかも知れないと思ったからです。
案の通り九八郎は、妙子を何うしても返してくれと言うのです。そして一旦の迷いで売ったものの、自分の幸福はそれっ切りフイになって、一日として愉快な日は無い――。