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Japanische Klassiker mit Furigana

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むすめえんじゅつし

娘煙術師

国枝 史郎

Lesen Sie 娘煙術師 (むすめえんじゅつし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 267.766 Zeichen · 530 Bildschirme

Aozora Bunko

なお兵馬はいいつづけようとしてか、片膝を立てて胸を反らせたが、感情がにわかにたかぶったからでもあろう、言葉切れがして絶句した。と見てとった北条美作は、なだめるように片手を伸ばすと、おさえつけるように上下したが、

「詳しいことは屋敷で聞こう。明日にも訪ねて来るがよい」

立てた片膝を地へ敷くと、兵馬はつつましく頭を下げた。

「参上いたしますでござります」

「隠し扶持なども進ぜよう。生活に事を欠かぬように、この美作が世話をしてやろう」

「は、忝けのう存じます」

「十分に怨め! 猟って取れ!」

「…………」

この意味は兵馬にはわからなかったらしい、無言で美作の顔を見た。と、美作は笑ったが、

「例の恐るべき人物と、大弐や右門の後胤や一味を怨んで猟り取れと申しておるのだ」

「それこそ私にとりましては……」兵馬は一種の武者振るいをしたが、「唯一の目的でござります」

「同時に幕府のためにもなる」

「何よりのことに存じます」

「同時に俺のためにもなる」

「お殿様のお為でござりましたら……」

「粉骨砕身してくれるか?」

「愚かのことにござります。命一つさえ捧げまする」

「ああよい片腕が俺にはできた」