Japanische Klassiker mit Furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme
世の中全体にその流行なり雰囲気なりが、ほぼ行き渡ってしまうまで、じっとこらえて、我慢をして待っているものである。
断髪や洋装でも左様だが堂々と断髪し、堂々と本式の洋装をしてしまえば気もちがいいのをば、変に遠慮勝ちに、ちょくちょくとやってみるのでかえって怪しく不思議なものが出来上がってくるのである。
断髪してしまうと、また何時思わくが変わっては大変だというしみったれた根性から、その頭髪をなかば後頭の辺りへ押し込んでしまって、ちょっと素人目だけを断髪らしくごまかして見せるなどもかなり多いようである。
洋装も本心から嫌だというなら判っているが、口さきでは、ようあんな不細工な恰好して歩きはりまっせなと非難しながら、心では切に自分もやってみたいのだが、何しろ洋服の勝手がよく飲み込めない上に、とても恥しいので、なかなか手が出せないというものが多い。そこでちょっとひそかに、三越の仕入れを買ってみて、夏は帯が苦しいということをまず宣伝しておいて、次にこっそりと家の中だけで着用してみるのである。もちろん家の中で着るのだから靴の必要がない。それが、少し慣れて来ると、ちょっと八百屋位までそのままの姿で用足しに出る位に進歩する。