Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ならしげざっぴつ

小出楢重随筆集

小出 楢重

Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme

Aozora Bunko

変なことのある時には予感というものがあるものですね。ニースの町へ到着して銀行の正門を入ろうとすると、門衛は鉄の戸をピタッと締めてしまったので、僕は思わず「何でヤ」とウッカリ大阪弁を出したのでした。この大阪弁がフランス人の門衛によく通じたものとみえて、時計を指さして示しました。見るとちょうど四時なのでした。ナルホドと思って引退がって帰りました。翌日は今日こそと思って昼めしを早くさせて慌てて行ってみたら、今日はまだ二時であるにかかわらず正門は閉ざされてあるので、これはまたどうしたのかと思って聞くと、今日は土曜日だというのでした。ナルホドと感心してまた引退がったが少し腹が立ちました。考えてみると、その翌日は日曜日に当たるのです。心細くなります。ようやく月曜には早朝から出かけたら、さすがに銀行は開いていましたが、一応パリ本店へ問い合せるから二、三日待てというのです。再び退屈きわまる三日を過ごして行ってみると、この金額は一月十何日に為替の本券を持参におよんだ者へパリ本店において支払ってしまったというのです。普通でさえ、なかなか口へ出ないフランス語が、ドキッとすると同時に一言も出なくなってしまいました。