Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme
であって欲しいと思うのである。
陽気すぎる大阪
私がもしも現在なお大阪の財産家のぼんちであり、その遺産と先祖代々の商売を継承していたとしたら、そしてその余りの時間を南地北陽に費し、その余りの時間をダンスホールとホテルに、その余りの時間をゴルフと自動車に、その余りの時間で市会議員ともなり、その余りの時間で愛妾を撫育し、最後の甚だ吝ったれた時間を夫婦喧嘩に費すという身分ででもあれば、私は、大阪の土地くらい煙たい階級のいない、のんきな、明るい、気候温和にして風光明媚なよいとこはないなアと満足するにちがいない。
ところが学術、文芸、芸術とかいう類の多少憂鬱な仕事をやろうとするものにとっては、大阪はあまりに周囲がのんきすぎ、明る過ぎ、簡単であり、陽気過ぎるようでもある。簡単にいえば、気が散って勉強が出来ないのだ。画家だってよくこんなお世辞を戴く。「あんたらええ商売や、ちょっと筆先きでガシャガシャ塗りさえすれば百円とか五百円とかになるねがな、気楽な身の上や。」
貧乏して何にもならぬ事に苦労している時、こういわれては全く阿呆らしくて、芸術心も萎びてしまう。