Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme
女中Cの始末と、生まれた子供の処置が大よそついたと思われるころ、予定の如く私は食いつめて、脚気を持って東京から舞い戻った。
4
親類中でも顔の利くというM老人が早速叱りがてら、相談がてらやって来た。この老人がいつも遊びに、あるいは叱言をいいにくる時間は常に晩の八時前後ときまっていた。それまでのコースは、相当余裕と手数がかかっていた。例えば家を出ると道頓堀の北詰を西へ曲がる。そして「おちよやんはいるか」といって暖簾をくぐるのである。茶の間の長火鉢のまえで紫藤のまむしを一杯食べて、それから小用に立って、その帰りにおちよやんの尻を一つ蹴るのである。この一と蹴りが何のことかはおちよやんよく心得ていた。すなわち二階三畳の間を掃除して、行燈と、煙草盆と、お茶と、その他いろいろな用意をする。さてM老人は二階へ。雑用の後、M老人は手も洗わず「どれ一つ親類のゴタゴタを片づけて来ましょうか」といって立ち上がるわけらしい。
おちよやんは時々私達へそっと喋る。「あのおっさん気をつけなはれや、いやらしおまっせ……。」
その手で煙管へたばこをつめながら、老人は私の前へいかめしくも坐って「何ということをした。