Japanische Klassiker mit Furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme
』とそれはそれは鄭重な御挨拶でございました。
竜神様のお祠から自分の修行場へ戻って見ると、もう指導役のお爺さんが、そこでお待ちになって居られました。
『準備ができたらすぐに出掛けると致そう。俺が竜宮の入口まで送ってあげる。それから先きは汝一人で行くのじゃ。何も修行の為めである。あまり俺に依る気になっては面白うない……。』
そう言われた時に、私は何やら少し心細く感じましたが、それでもすぐに気を取り直して旅仕度を整えました。私のその時の旅姿でございますか……。それは現世の旅姿そのまま、言わばその写しでございます。かねて竜宮界は世にも奇麗な、華美なところと伺って居りますので、私もそのつもりになり、白衣の上に、私の生前一番好きな色模様の衣裳を重ねました。それは綿の入った、裾の厚いものでございますので、道中は腰の所で紐で結えるのでございます。それからもう一つ道中姿に無くてはならないのが被衣……私は生前の好みで、白の被衣をつけることにしました。履物は厚い草履でございます。
お爺さんは私の姿を見て、にこにこしながら『なかなか念の入った道中姿じゃナ。乙姫様もこれを御覧なされたらさぞお歓びになられるであろう。