Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.193 Zeichen · 131 Bildschirme

Aozora Bunko

気候の故なのか。神経衰弱なのか。

国民美術協会主催のフランス現代美術展覧会を見に行った時、五十銭の銀貨を並べ立てて買って来た、ゴオガンの手紙をよみ始む。彼の画の美は、近頃まで、まるで感じられなかった。彼のように、色彩から来る感じが、作品の主要な暗示をつとめて居る画は、よい色刷りを見ないでは、百分の一の美も味えないのではないかと思う。クアラスリシーの呉れたラジプット・ペインティングの中に集められた画との対照が、自ら心に生じる。同じ熱帯を圏境に持つ作品でも、二者の間には大きな差があるのではないか。材料の異いもある。片方は、色彩は強いが紙の上に粉絵具?(日本画で使うようなの)で描いてあるのに、片方は、油絵具で、分厚な布地に描かれたのだから。此他、大きな差は、印度土着の画師が描いたもの、ゴーガンと云う欧州人が、タイチの島に住み、爛熟した西洋文明と相反する恐ろしいような自然力を感じ、生命の力に圧せられて描いたもの、と云う点。前者には、一方から云うと、まるで精神の湧沸がない。迫り来る人間の魂の光りがない。

印度画家の作品は、熱帯が彼等に熱帯として意識されないようになって居る処、それ程自然との同化が、面白みと同時の平凡さを与える。