Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうわゆうげきたい
昭和遊撃隊
平田 晋策
Lesen Sie 昭和遊撃隊 (しょうわゆうげきたい) von 平田 晋策 (ひらたしんさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.452 Zeichen · 208 Bildschirme
夕ぐれは迫る
は、また、信号旗をかかげた。
「かさねてA国司令長官に告げる。すみやかに、降伏せよ。」
この時、太陽はもうだいぶ西にかたむいて、空には流れ雲が、まっ赤にそまっている。波はだんだん荒くなってくる。
空には信天翁、海には鮫の大群が、溺れた戦死者の肉をねらって、あとからあとからとあつまってくる。
「マハン君、しかたがない、わが艦隊は、負けたんだよ。」
ヤーネル大将は、さみしそうに夕やけの雲を見あげた。
「じゃ、降伏ですか。」
マハン少将は不服そうだ。
「敵は昭和遊撃隊だ。負けても恥じゃない。」
ヤーネル大将はマハンをしかりつけた。しかし、大将の眼も、涙でぬれている。
やがて、『ケンタッキー』に、白旗があげられた。五隻の戦艦は、速力をゆるめて、いまはただ、波のまにまに、夕の海を、ただようのである。
夕ぐれは迫る
ああ、日本は勝った。日本海軍は勝った。名将末山大将は戦死し、艦隊の半分は、太平洋の波の底へ沈んだけれど、苦戦のかいがあって、敵はいま、白旗をかかげているのだ。ヤーネル大将が降伏したのだ。見よ。しょんぼりと力なく、うなだれた敵艦の姿を。
遊撃隊三千の勇士は、なんだか、瞼のうらがあつくなってくるのを感じた。