Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうわゆうげきたい
昭和遊撃隊
平田 晋策
Lesen Sie 昭和遊撃隊 (しょうわゆうげきたい) von 平田 晋策 (ひらたしんさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.452 Zeichen · 208 Bildschirme
「打方やめ。」の命令で、砲声はやんだ。聞えるものは、波の音と、それにまじる信天翁のしゃがれた声ばかり。
夕ぐれの戦場は、墓場のようにしずまりかえった。
しかし、やがて、そのしずかさは破れた。
どこからとなく、万歳の声が起ってきたのだ。
「ばんざあ――い。」
「ばんざあ――い。」
重々しい声だ。神々しい叫だ。このつわものの声は、きっときっと千代田の森まで、そして、戦死者の魂にまで、つよくつよくひびいて行くにちがいない。
※(「火+華」、第3水準1-87-62)代さんも、負けずに叫ぼうとしたが、声がかすれて、ただわなわなと唇がふるえるばかりである。
うれしいのか、悲しいのか、あつい涙がせき上げてきて、とまらない。美しい髪をみだして、とうとうしくしくと泣き伏してしまった。
木下司令官と、小川中佐は、じっと目をつぶって、岩のように動かない。……きっと、陛下の御稜威に謝しまつり、戦死者の霊をとむらっているのだろう。
夕日の影が、赤く赤く『ケンタッキー』の白旗を照らしている。
ああ、これで昭和遊撃隊の任務は終ったのだろうか。太平洋の戦雲は消えたのだろうか。
いや、いや。